3.暮らしの中の危険

様々な活動に潜む死の危険度をどのように数値化するのか,また,それは同年齢層の一般的な人の死の危険度と比べてどの程度のものなのかについて考察する。

学習の流れ

教材の概要

 様々な原因によって突然に死を迎える危険性を探る。まず,自分たちが思いつく不安を挙げ,それらを実際のデータに照らし合わせることで,自分たちの危険に対する考えがメディアに影響されていることが多分にあることを認識する。様々な活動に潜む危険をどのように計算するのか,そうした危険性が,異なる年齢層の典型的な男性および女性にとっての死の危険性のベース値とどう関係するのかを学ぶ。

ステージ1 グループで危険についてのブレインストーミングを行う。予期せぬ生死にかかわる危険に焦点を当て,そういった危険はどれだけ大きいかを考えさせる。
メディアが恐怖の風潮を助長しているように思われる例を挙げる。
ステージ2 様々な原因による死亡件数(2005,イングランドおよびウェールズ)を割合に換算する。その結果をポスターにしてクラスでディスカッションを行う。
ステージ3 データを分析する。棒グラフや円グラフが何を表しているのか考える。データ分析の結果,「男性は女性より長生きする。」「男性の方が女性より危険な運転をする。」などは正しいか間違いかどちらとも言えないかを判断する。
ステージ4 ソフトウェアを使用し,新聞がデータのランダム変動に過ぎないものからストーリーを作り出そうとしているかどうかを判定する。

数学的判断力

 様々な原因による死亡件数を割合に換算する。現実のデータを分析し,ある事柄が正しいかどうかを判断する。グラフが何を表しているのかを考える。ランダム変動の幅を推定し,ランダム変動に過ぎないものから新聞がストーリーを作り出そうとしているかを判定する。

数学的内容

<数と代数> 比率,割合
<統計> 不規則変動 統計的推測 推定値 ランダム変動
データの分析,解釈と評価

CTの活用状況

・動画―無
・ソフト―有
  ステージ4で使用。

コメント

  • ステージ4までで構成されている。
  • 情報にだまされることなくデータから正しい判断ができる生徒を育てるために興味深い教材である。

(本田千春・東京学芸大学附属国際中等教育学校)

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▼ パッケージのご利用方法

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